コエンザイムQ10の効果と正しい飲み方

スタチンとコエンザイムQ10の関係

スタチンとは、脂質異常症(高脂血症)の治療に用いられる薬の一つで、悪玉コレステロールを下げる働きがあります。今回はこのスタチン服用者に対するコエンザイムQ10の併用について紹介します。

スタチンの効果

コレステロールは主に肝臓内で合成されています。その生合成の段階の1つにHMG-CoAという物質が還元されてメバロン酸に変換されるという過程があるのですが、スタチンはこの段階が進むのに必要な酵素(HMG-CoA還元酵素)を阻害することにより、コレステロールが合成されるのを防ぎます。そのため、肝臓でのコレステロール量が低下するため、肝臓は血中からコレステロールを補給します。その結果、血中のコレステロールが減少するのです。

スタチンのコエンザイムQ10への影響

実は、スタチンはコレステロールだけでなく、コエンザイムQ10も減少させてしまいます。コエンザイムQ10は、途中までコレステロールと同じ経路で合成される物質で、スタチンがHMG-CoAの還元を阻害することにより、コエンザイムQ10の生合成が阻害されてしまいます。実際、スタチン服用者において、筋肉や血液中のコエンザイムQ10が25%~50%も減少するという報告がされています。

コエンザイムQ10はスタチンの副作用を軽減する!?

スタチンの重大な副作用に「横紋筋融解症」というものがあります。骨格筋の細胞が融解、壊死することにより、筋肉の痛みや脱力感が現れます。筋肉が溶けるので、筋肉の成分であるミオグロビンが血液中に大量に流入し、その結果、腎臓がダメージを受けて急性腎不全を引き起こす場合があります。

この横紋筋融解症の発症は、コエンザイムQ10の減少と関係している可能性があるという報告がされています。スタチンの副作用には肝障害というものもありますが、これもコエンザイムQ10の欠乏が関係すると考えられています。

スタチンを服用している方には、補給と副作用軽減の目的でコエンザイムQ10を服用することをお勧めします。ただし、自己判断で服用を開始せず、必ず主治医の了承を得てから始めましょう。